おおくぼ歯科クリニック・院長の大久保恵子です。
朝晩涼しくなって、気がつけば10月ですね。
先週末はセミナーで福岡に行って来ました。
この季節着るものに苦労しませんか?
特に一泊でも旅行となるといろいろな場合を想定して
服を選ばないといけませんし。
それにしても福岡は暑かったです。
今回のセミナーは、総義歯(入れ歯)作りを通して、噛み合わせを
学ぶものなのですが、一人の患者様で講師の先生が、実際に最初から最後まで
入れ歯を作ります。
今回は作成された入れ歯を実際に入れていただいてのお食事会などもあり、
どんなものが食べられて、お痛みなどはどうかチェックをしました。
通常新しい入れ歯を装着された日は、慣れていないせいで咬みにくいのが
普通ですが、さすが!と申しますか、その患者様はイカのお刺身やスルメなども
召し上がられました。
きちんと噛み合わせの審査をし、入れ歯自体も金属の鋭い歯を持つ特別なものなので
このようなすばらしい咀嚼能力の高いものになったのです。
それにしても、入れ歯の製作は本当に手間がかかります。
学生のとき実習で初めて義歯を作った時も思いましたが、一つ一つの行程が
本当に細かいのです。
しかもそれぞれのステップを確実に積み重ねていかなければ最終的に良いものは
できません。
なかなか満足な入れ歯に出会えないと言う御老人が多いのもこの辺りに問題があります。
実際これだけ手間と時間がかかる事を保険治療で行うのは無理があるからです。
ここにも日本の保険治療の矛盾や問題が集積しています。
今回勉強してきた事は新しい事ではありません。最新の歯科医療ではなく、
歯科医療の基本の部分です。
現在の保険制度はこの基本の部分すらカバーされていません。
そして、咬めない義歯がたくさん作られているのです。
とても悲しい事です。
歯科医療を勉強すればする程思う事は、日本の保険医療ってなんなんだろう、
本当に国民のためになる保険制度ってどんなものなんだろう、ということです。
そして現在の保険制度の中で最善の事ができるとすれば、それは治療しない
ということかもしれません。