2005年08月04日

保険診療の理想と現実

おおくぼ歯科クリニック・院長の大久保恵子です
暑いですねー。8月ですねー。
月日が流れるのは本当に早いですね。

先日「予防」についてのお話をしたところですが、7月31日の日曜日、
東京で「予防」のセミナーに参加してきました。

テーマは「無理なく診療に予防を取り入れるには」というものでした。
当院ではすでに無理なく取り入れているつもりでしたが、今回のセミナーは
また少し違った視線から予防歯科を見たものでした。

予防歯科が日本にいまひとつ定着していかない理由のひとつに、採算が合わない
というということがあります。
東京の中野で開業されている今回のセミナー講師の景山先生は、今日本や
北欧で一般的に実践されている、広く浅い、公衆予防的な予防歯科ではなく、
もっと間口を絞って、狭く深く、予防歯科を本当に望まれている患者様のみを
ターゲットにした診療をされています。
もちろん自費診療です。(健康保険を使わない診療です)

この考え方は、一見あまり受け入れられないように思いますが、よく考えてみると、
本当に健康を望む(お金をかけても)人にだけ、内容の濃い診療をする
という意味では、患者様、術者(歯医者)どちらにも利益があるものだと
思いました。

現在日本で実践されている保険診療をベースとした診療は、正直、まともな
治療を実践したいと考える歯科医師にはかなり苦しいものがあります。

ここに日本人のお口の中への意識の低さが直結しています。

つまり、保険で安く治療することができるため、歯科医師の治療に対しても
無頓着ですし、何度も同じ歯を治療しても疑問を持たないわけです。
(もちろん歯科医師側も、一本の歯の治療の値段があまりに安いため
数をこなさないとやっていけない現状があります。)
そのため一本の歯が何度も治療を受けることで最後は歯が無くなって
しまいます。
日本の保険診療にはさまざまな問題点があるのです。

これがアメリカのように、根っこの治療をするのに一本5万円、10万円
かかるということになればみんな真剣になるのです。

アメリカのように、歯の治療費が高いため、治療しなくてもすむように
予防に気をつけたり、同じ意味で矯正治療を子供のときに受けたりして、
その結果、国民の歯に対する意識が高まり、すばらしい笑顔が量産されて
行く国と、日本のように、歯の治療費は安いけれど、それゆえ、虫歯になって
から治療すればいいと考え、気づいてみれば、口の中は銀歯だらけで
50代、60代で義歯という国、どっちがよいのでしょうか?

歯医者に都合のいい事を言っているようですが、国民のスマイルを
コントロールしているのも実は政治というところに気がつくと
本当に恐ろしい気がします。

おおくぼ歯科クリニックでは、景山先生のように間口を狭くすることは
考えていませんが、できるだけ質のよい、奥の深い治療(予防)を
していこうと誓いました。






  








Posted by omk19701202 at 00:55 │Comments(0)TrackBack(0)

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